2005.01.15

理由なく理由を見た

今日、名作といわれる宮部みゆき原作、大林宣彦監督『理由』を観た。淡々と語られる事件をめぐる人々の言葉。ドキュメンタリータッチで進む本編は、大きな起伏があるわけでもないが観るものを引き込むリズムを持っている。107人もの役者さんたちが登場する本作は、個人的にはそれぞれ名優たちの演技が比較できて面白かった。確か文春かなにかの宮部さんと大林さんの対談であろうか、犯人の八代祐二を小説は敢えて描きこんでいないとあったように思うが、書かれた当時八代という人物は将来ありうるかもしれない人物像であるのかも云々だったか、そして現在その八代的人格が現実のものになってしまったと、語られていたように思うが、映画でもその八代像はあまり描かれていなかったように思った。であるがゆえに、この人物の真の闇がよく分からなかった。ほんとに個人的にではあるが、もし映画では現在現実化されてしまった八代的人格をもう少し描いていれば彼をめぐる人々の語りもより意味を持ちえたのかなあなんて思いました。たまたまあった大林監督のトークは素敵でした。

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