2007.02.15

複雑すぎる歴史をサッカーで振り返る

サッカーの歴史といえば、サッカーの起源とも言われている1000年以上も前の伝説で、攻めてきた敵を打ち負かした末に、サクソン人が敵の頭をボールにして頭を蹴った・・・、というのがあるらしいですね。
こうなると、今回のブログはアルバトロスコア作品の話か?と思われる方もいらっしゃるかと思います。(そんなアナタはアルバトロス・ファンの上級者です。)しかぁしっ!今回の作品はコア作品じゃありませんっ!
サッカーファン、及びオシム信奉者、果ては近代民族紛争の悲劇を垣間見ながら男の涙に感動する心をお持ちの皆様にお届けする作品なのです。

7つの国境、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字、1つの国家」こう称される国はどこでしょう?
この数字に当てはまる名前を全部言えますか?

クイズじゃないですけど、こんな複雑な国家が存在していたんです。そう、答えはユーゴスラビア。アルバトロスでは3/21に「引き裂かれたイレブン~オシムの涙」を発売します。東欧のプレーヤーたちの名プレーのコンピ集じゃぁございません。
「東欧のブラジル」と呼ばれたほどの旧ユーゴスラビア代表チームの若きスター選手たちが歴史に翻弄された苦難を、サッカーへの熱い思いをインタビューを交えて告白します。1991年から2000年(ついこの間じゃないですか!)まで起きたこれらの怒涛の内紛を内側から見てきたのが現在のサムライ・ジャパンを率いるイビチャ・オシム監督です。オシム監督はプレーヤーから絶大なる信頼を集めていることで知られていますが、名匠とうたわれる彼の言葉に人生の重みがあるのは、その人生に痛みと悲しみが詰まっているからかもしれませんね。
オシム監督は旧ユーゴスラビア代表チームの最後のサッカー監督だったんです。ユーロ2000出場をかけたユーゴVSクロアチアの一戦はかつての自分の教え子同士の対戦。さぞかし複雑な思いだったに違いありません。
もうこれ以上監督を続けることは出来ない」
と大勢の報道陣を前に流したオシムの涙。彼が悲劇のチームの真実を語ります。サッカーファンの方々には是非おさえていただきたい1作です。

さてさて、クイズの答えです。

7つの国境とは、イタリア、オーストリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャ、アルバニア。

6つの共和国とはスロベニア、クロアチア、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、マケドニア。

5つの民族とはスロベニア人、クロアチア人、セルビア人、モンテネグロ人、マケドニア人。

4つの言語とはスロベニア語、セルビア語、クロアチア語、マケドニア語。

3つの宗教は東方正教、カトリック、イスラム教。

最後の2つの文字とはラテン文字とキリル文字。皆さんはこのクイズにいくつ正解できましたか?
納谷悟朗さんが吹替を担当している豪華版。銭形警部を想像しながら見ないようにしてくださいね。

[アルバトロス・フィルム] | 固定リンク